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MOOC(オンライン講座)のために英語力を向上させるには? (2)

あいかわらず、機械学習のオンライン講座を聴くたびに、英語力不足を感じています。しかし、情報が専門的になると日本語の情報が乏しくなってくるので、英語から逃げてばかりいるわけにはいきません。また、機械翻訳の精度が上がってきたとは言え、すべてのオンライン講座が自動翻訳されて日本語で学べるようになるまで^1待っているわけにもいきません。 そんなわけで、機械学習と並行して、英語学習も再開しました。

STEM領域の英語表現を学ぶことの効果は?

まず、前回ブログでの仮説、「英語でもSTEM領域の基礎を無理なく聞き取れるようになれば、MOOCの学習効率が上がる」に基づいて、

Coursera : English for Science, Technology, Engineering, and Mathematics

を受講して、修了しました。しかし、この講座は簡単すぎました。今でも、Machine Learning with TensorFlow on Google Cloud Platformを理解するために、あいかわらず、ビデオ講義を聞き直しています。(まあ、聞き直す箇所と回数は減ったのかもしれませんが。)つまり、これだけでは十分ではありませんでした。

初級と中級レベルのMOOCで何が違うのか?

そこで、English for STEMに対するML with TF on GCPの違いを考えてみると、次の2つです。

(1) 文が複雑、かつ、早口。 (English for STEM は初級レベルの内容を文法的に簡単で、かつ、短い文で説明していますが、ML with TF on GCPは専門的な内容を長い文で早口で説明しています。)

(2) 背景知識が少ない。(English for STEM の内容はすでに知っていたことばかりですが、ML with TF on GCPの内容には知らなかったことが多いです。)

このうち、(2)については、そもそも、知らなかったことを学ぼうとしているのですから、どうしようもありません。しかし、(1)は英語処理速度と文法理解を向上させることで、対処できるはずです。

もっと速く

それで、英語処理速度の目安として、読書スピードを入門者レベルの英文多読セットでの最後の5冊で測ってみました。平均して毎分138単語で、英語ネイティブの平均である300単語の半分以下でした[^2][^3]。なるほど、この処理速度では、毎分200単語程度で話されているビデオ講義が早口に感じられるわけです。

次に、文法理解力を測るために、Grammar in Use Intermediateの巻末テストを100問やってみると、6割弱の正答率でした。微妙です。。勉強嫌いとしては、文法なんか関係ないと言いたいところです。しかし、文法的な解釈で迷っているようでは、処理速度は上がらないのかもしれません。

そんなわけで、今は、英語処理速度^4 ^5と文法理解^6の向上に取り組んでいます。

参考

1^: オンライン講座は日本語化されていても、理解するためにある程度の英語力が必要なことがあります。例えば、Machine Learning with TensorFlow Google Cloud Platform SpecializationGoogle Cloud Platform Big Data and Machine Learning Fundamentals は、字幕は日本語化されているのですが、ビデオ講義のなかのスライドや音声は英語のままです。

2^: 日本人大学生の平均的な英語読書スピードは毎分80〜100単語で、TOEICのリーディング試験にきちんと全問回答するには毎分150単語以上のスピードが必要なのだそうです

3^: アメリカ人大学生の平均的な読書スピードは毎分450単語ということなので、彼らはビデオ講義を倍速で再生したとしても理解できるわけです。

4^: SSS推薦多読基本セット Elementary Set B エディション:SSS-3B-N

5^: SSS推薦多読基本セット Intermediate Set A エディション:SSS-4A-N

6^: Coursera "Learn English: Intermediate Grammar Specialization" offered by UCI