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後傾姿勢サポートのオフィスチェア比較:オカムラ(コーラル、フィノラ、バロン、サブリナ)vs エルゴヒューマン プロ

在宅勤務で、一日中パソコンを操作するようになり、肩こりがひどくなり腰痛が出てきたので、 古い学習チェアをオフィスチェアに買い換えようと思っています。

それにしても、驚くほどにたくさんの種類のオフィスチェアが販売されています。 選ぶのに困るほどに。 しかし、

在宅勤務にはどのようなオフィスチェアが必要か? - 数理的手法を使いやすくするためのソフトウェア開発

で書いたように、 パソコン操作向きの後傾姿勢サポートをしてくれる椅子はどのような条件を満たすべきかを考えて、 その条件でカタログスペックを検討していくと、 7条件のうち6つ以上を満たしている商品は4つしか見つかりませんでした。

オカムラのコーラル、フィノラ、バロンと、関家具のエルゴヒューマン プロです。 ただ、オカムラのサブリナ(標準モデル)は、5つの条件しか満たしていないのですが、 エルゴヒューマンプロと同じく前傾姿勢サポートの機能も備えていて、 ネットで高く評価されているようなので、比較対象として加えました。

図1:コーラル、フィノラ、バロン(画像引用元 -- Kagg.jp

図2:サブリナ(標準モデル)、エルゴヒューマンプロ (画像引用元 -- Kagg.jp

5つのオフィスチェアの比較

次の表に、これらの商品の値段・スペック比較をまとめます。 すべての条件を満たしているのは、オカムラのコーラルと関家具のエルゴヒューマンプロで、 値段はエルゴヒューマンプロのほうが安いです。

表1:7つの条件で後傾姿勢サポートのオフィスチェアを比較(「財布にやさしい」の列の数値は、税込み価格で、Kagg.jpにおける、当該オフィスチェアのシリーズのうちで、エクストラハイバック(可動ヘッドレスト)と可動アームレストを装備した商品のものです。)

財布にやさしい  腰・首にやさしい 肩にやさしい
オカムラ コーラル  ◯¥ 126,280 ◯◯◯ ◯◯◯
フィノラ   X ¥ 185,130 ◯◯◯ ◯◯◯
バロン   X ¥ 164,450 ◯◯◯ ◯◯◯
サブリナ(標準モデル) ◯ ¥ 134,970 ◯◯X ◯X◯
エルゴヒューマンプロ ◯ ¥ 115,500 ◯◯◯ ◯◯◯

表1のそれぞれの行の、◯、X は、当該オフィスチェアが前のブログでの7条件を満たしているか、いないか、を示しています。「財布にやさしい」の列は、条件(a)税込み価格が15万以下、で判断した結果です。「腰・首にやさしい」の列は、 (b)腰・背骨サポート, (c)座面スライド, (d)ヘッドレスト可動、の3条件で判断、「肩 にやさしい」は(e)アームレスト可動, (f)背・アームレスト連動, (g)座面高さを私に最適な46cmに調節)、の3条件で判断しました。

サブリナ(標準モデル)の弱点

サブリナの行で、「腰・首にやさしい」の列が「◯◯X」となっているのは、条件(b),(c)は満たしているけれど、条件(d)可動ヘッドレストを満たしていないからです。ヘッドレストはオプションで付けることができるのですが、固定式ヘッドレストしか選べないので、身長に合わせたり、首と頭のカーブに合わせることができないのです。

また、「肩にやさしい」の列が「〇X〇」となっているのは、条件(f)は満たしていないと判断したためです。条件(f)は、背もたれを倒したときにアームレストが連動して倒れるかどうかで、サブリナ(標準モデル)の取扱説明書に、そのような連動はしないという図3が載っているので、条件(f) を満たしていないとしました。私は後ろに後傾した姿勢をとったときに、椅子のアームレストに腕を支えてほしいので、アームレストが肘から離れてしまうのは、サブリナの弱点だと思っています。

ただ、この弱点についてブログ「【オカムラ】タスクチェアを買い直すために真剣に調べた結果 | kiritsume.com」には、サブリナの標準モデルに特有のもので、上位モデルのスマートオペレーションにはこの弱点はないと書いてあります。 このブログの著者は、実際にオカムラショールームで確認したそうです。

図3:背もたれを倒す時に、連動して倒れないアームレスト
(画像引用元 -- Sabrina Standard 取扱説明書

値段以外のスペックにそれほどの違いはない

このサブリナ以外の4つは、「腰・首にやさしい」と「肩にやさしい」の条件をすべて満たしています。 なので、もし私がお金持ちなら、4つのどれを選んでもスペックの問題はありません。 しかし、現実の経済状態では、値段も含めてすべての条件を満たしているコーラルとエルゴヒューマンプロが魅力的です。

私が選んだ5つと、他のオフィスチェアは何が異なるか?

私は表1の比較対象をピックアップする時に、6条件を満たしていても、税込み価格20万円以上の商品は選びませんでした。 また、条件(d) ヘッドレスト可動 を満たしていない商品は、選びませんでした。

意外なことに、可動式ヘッドレストを付けられるオフィスチェアは少なく、 オカムラではシルフィーも固定式ヘッドレストしか付けることができません。 コクヨのオフィスチェアでも、固定式ヘッドレストであるために、比較対象から外した商品があります。 このように、可動式ヘッドレストがまだ一般的になっていないのは残念なことです。 というのは、ヘッドレストが頭と首を適切な位置と角度で支えるように調節できないと、 私が望んでいる中程度の後傾姿勢(図4)を保持することはできないと思うからです。

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図4:中程度の後傾姿勢(画像引用元 -- 正しい座り方ができるチェア選びを解説

実際、勤務先ではヘッドレストのない後傾姿勢サポートの椅子に座っていますが、 しばしば頭が後ろに倒れるような感じになったり、腰が背もたれから浮いてしまったりします。

後傾サポート椅子と他のコンセプトの椅子は同列には比較できない

それと、後傾サポートとは別のコンセプトの椅子も、私は比較対象には選びませんでした。

というのは、そのような椅子を私の7条件で評価すると、表2のように低く評価することになるからです。

表2:後傾サポートの条件で、他のコンセプトの椅子を評価

財布にやさしい  腰・首にやさしい 肩にやさしい
アーロンチェア リマスタード  X ¥205,700 X?X ◯◯◯
リープチェア V2   X ¥ 173,919 ?△? ?X◯

アーロンチェアとリープチェアはネットでの評判が高い椅子ですから、 表2のような評価になってしまうのは、 これらの椅子が良くないからではなく、 私が後傾サポートの椅子を望んでいるからです。

また、私の条件では、サブリナ(標準モデル)には2つの弱点があり、表1のなかで他の4つに比べて劣っているという評価になります。 しかし、後傾姿勢サポートだけでなく前傾姿勢サポートも求めるのであれば、この評価は変わってきます。 というのは、サブリナ(標準モデル)には前傾チルト機能がついていて、 表1のなかで他に前傾チルト機能があるのはエルゴヒューマンプロだけだからです。

いざショールーム

以上のように、後傾サポートのオフィスチェアとして魅力的な5つを選び出して、 スペックを比較しました。 最も魅力的なのは、オカムラのコーラルとエルゴヒューマンプロで、 値段から言えばエルゴヒューマンのほうが良いのですが、 スペックで言えば同じくらいに思えます。

あとは、ショールームで実際に座ってみて、どれを買うかを決めます。

大塚家具ショールームでオフィスチェア試座、エルゴヒューマン プロ購入 - 数理的手法を使いやすくするためのソフトウェア開発